WPW症候群の体験談【TOさん】

【BC005】
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TOさんのジャーニー

TOさんのプロフィール
患者との関係性   報告者本人
病気発症時のご年齢 60代
性別        男性

病名        WPW症候群
診療科       循環器内科
治療箇所/部位   心臓   

TOさんのジャーニー

TOさんの体験談

病気の診断

初期症状が現れた時期:1998年6月頃、病気判明の時期:1998年8月 

初期症状

最初の切掛け:欧州海外駐在開始前の健康診断(1998年6月頃)の結果、心電図で不整脈が検出されたこと。但し、自覚症状は、特になく(年一程度で夜中に動悸を感じることがあった程度)で、驚いたのが実態。不整脈の内でも、WPW1症候群(1000人に2-3人程度と言われる)という珍しいものだったが、自覚症状(動悸を感じる等)が無ければ、一年に一回の検診による観察で宜しいという医師の進言で、そのまま6年半の海外駐在を継続した。実際、特別問題はなかった(年齢は35-41歳)。因みに、駐在先でスポーツクラブに入る際に、心電図を取ったところ、クラブドクターがWPWを発見し、喜び勇んで連絡してきたこともある。その際、「自覚症状もなく、観察で良いので、スポーツクラブに入ること、運動自体は問題ないことお墨付き」と当該医師と交渉し、そのまま問題なく過ごした。 

その後、南米(ブラジル)海外駐在を2010-12年(46-48歳)の3年半送った際に、渡航後に高血圧(90-140程度)を健康診断で指摘された(渡航前は特段問題無かった)。駐在先は、会食の頻度も多く、糖・塩・脂いずれも摂取量多かったが、ACE阻害剤2等で簡単に75‐125程度に落ち着いたこと、自身が薬剤師免許有り、WPWの知見もあり、ある程度様子が分かるということからも、あまり重大に考えていなかった。これが最初の問題で、この頃から面倒くさがらずに体重のコントロール、食生活(特に塩分を取り過ぎないよう)対応しておくべきだった、と現在は思う。 

診察のきっかけ

(上記に関係あるので、③とした)3回目の海外(米国)駐在2014‐15年(50‐51歳)の渡航前には、やはりWPWがA医大系のクリニックにおける渡航前診断で指摘され、 A大学医学部付属病院にて精密検査を受け、WPWのC型と診断(2014年7月頃)。この時は、①②に比べ、少し自覚症状があったが、年に2-3回動悸を感じる程度で、相変わらずあまり現実を見ようとしなかった。高血圧も、相変わらずであったが、降圧薬を飲み続けるとやめられなくなるという誤った考えに支配され、飲んだり飲まなかったりという状態。WPW起因の不整脈よりも高血圧をメインに考えていた。また、WPWの典型的症状であるBlack out(頻脈の発作による、めまいやふらつき)が既に出ていたにも拘らず、胃に血液が逆流しているから、空腹時に突然食べたからだ、と誤った理由を挙げて自己の不安を宥めていた。始めてWPWが「発症している」と診察を受けた A大学医学部付属病院に、偶然、高校同級生がおり、循環器内科医だった。いざとなったら彼を頼ればよい、と気楽に考え、これまた不安を自分で消していたように思う。また、高血圧もそれほどひどくなく、特に日本での投薬を求めなかった。同級生を含める医師群からも渡航禁止や治療を行なえという話もなかった(これは、症状がないと小職自身が主張していたからともいえる)。ホルター心電図等3はとっていなかった。 

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Footnotes

  1. 【注釈】Wウォルフ・Pパーキンソン・Wホワイトと病気を見つけた人の名前がついている心臓の病気。脈が異常に早くなります。
  2. 【注釈】アンジオテンシン変換酵素阻害薬と呼ばれる高血圧の薬
  3. 【注釈】携帯用の心電図計で24時間心電図を記録できる装置。

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