乳がんの体験談【atsuatsuさん】

【BC006-1】
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atsuatsuさんのジャーニー

atsuatsuさんのプロフィール
患者との関係性   本人
病気発症時のご年齢 50代
性別        女性
居住地区      東京都

病名        乳がん
診療科       婦人科
治療箇所/部位   乳房
初期症状      特になし

atsuatsuさんのジャーニー

atsuatsuさんの体験談

病気の診断

初期症状が現れた時期:- 病気判明の時期:2015年6月

初期症状

特になし 

診察のきっかけ

婦人科検診の再検査 

病気判明

多分大丈夫だろうと思って行ったので、愕然とした。その後、一旦落ち着くために昼を挟んで詳しい話があることに。いろいろ考えたが、一番の心配事は仕事のことだった。身内では弟だけに連絡(母親は高齢のため伏せることにした) 

治療方針の検討

検討時期:2015年6月

選択肢

癌は1.2cmで、部分切除という方法を告げられ、一旦は一安心だったが、抗がん剤の投与は避けられずショックを受けた。(その際、放射線治療については簡単な説明しかなく、後々一番大変なことが判明する1)  
看護師から多くの説明があったが、情報量が多く理解しきれなかった記憶がある。冊子を何冊か渡され、読み込むのにかなりの時間がかかった。 

方針決定

友人が病院について(手術数や評判)調べてくれた。その結果で、治療方針は医師に任せることにした。 

治療のプロセス・結果① 抗がん剤

治療の時期:2015年6月~2015年8月

治療前の準備

抗がん剤の治療を開始。HER2陽性乳がんだったので、抗腫瘍薬という強力な抗がん剤を投与した。1回当たりの費用は高額で、3割負担でも7万円ほどかかった。3週間ごとに投与。副作用が強く出るといわれ、手や足を氷で冷やしながら行った。もう1種類の抗腫瘍薬は週1回の投与。  
抗がん剤の副作用で脱毛するためウィッグを準備。 

治療中の出来事

行きつけの美容室に相談し、ウィッグに合わせた髪型にした。 
私の場合、副作用は聞いていたような症状は出ず、体調面での不具合はほぼなかった。 
氷で冷やすのは末端に抗がん剤が回ると歩行などに影響が出るためという説明だった。

治療等の感想

だんだん注射針が注射器が血管に入りづらくなり、別途鎖骨のところにポートを埋める手術をした。そのため抗がん剤の投与については楽になった。 

治療等の経過

抗がん剤治療がすでに始まっていたので、手術前の2015年7月くらいから髪が抜け始めた。だんだんまつげなどが抜け、ウイッグとつけまつげ生活に。痛みや倦怠感は特になく、通常通り営業の業務を行った(出張エリア)。内勤と違って毎日決まった人に合うわけではないので、変化も悟られず、気分的には楽だった。ウィッグは約1年間お世話になった。 
抗がん剤治療が早めに終了した。(3種の抗がん剤投与が通常だったが、切除手術も終わってすでに影が全くない状況だったので、1種類は投与せずに終わった)  

治療のプロセス・結果② 手術(部分切除)

治療の時期:2015年8月

治療前の準備

周りにあまり話していなかったので、お盆休み期間に済ませた。1週間程度だったので特に不便はなく気づかれることもなかった。全身麻酔だったので、立合いが必要で友人にお願いした。緊急連絡先の記載のため、弟に連絡した。  
全身麻酔の対応のため上顎のマウスピース2を作るように言われた。 

治療中の出来事

人生初の全身麻酔だったので、やや不安だった。 

治療等の感想

同じ日に手術をした人が4人いたが、一番軽かったので手も自由に動かせて、不自由はなかった。私より年上(70代)1名、年下(30代2名、20代1名)3名。70代の方は15年ぶり2度目だということで、高齢になっても再発するんだということを知る。 

治療等の経過

手術は問題なく終わり、8日目に退院した。退院後半月ほど空けて、放射線治療がほぼ毎日(土日以外)45日間続いた。出張エリアだったが泊まれなかったので、大阪-岡山を毎日日帰りし、毎朝放射線科に通うことになった。この時期最も精神的なストレスがかかった。  

感想と伝えたいこと

感想

ちょうど女優さんなどの乳がんの告白があったり亡くなった方がいたりと話題になった時期と重なったため、WEB上でも情報量は多かった。これまで大きな病気をしなかったので、ショックではあったが、52歳という年齢だったので気持ちを切り替えて手術に臨むことができたと思う。同じ病院に入院している人の中には若い人も多く、私よりも悩みは深いだろうと思った。(これから結婚や出産などがあると不安だと思ったから)  

伝えたいこと

部分切除は気楽な選択肢だと思ったが、もっとちゃんと検討すべきだった。大変な放射線治療を受けたのに、再発した際に全摘した後の治療には多くの悪影響があった(皮膚が硬くなって、骨も弱くなっていたので再建手術に影響した)。 



  1. 【注釈】説明が全くなされていなかったとは通常考えられませんが、コミュニケーションの齟齬があったと推察されます。医師側も十分に理解してもらえたかどうかの再確認が必要だったと思います。 ↩︎
  2. 【注釈】全身麻酔をするときに、口から金属の器具やプラチック製の管を差し込みます。その際、十分に注意を払っていたにもかかわらず、器具が歯に当たり、前歯が欠けてしまうトラブルが頻発しました。そのような事故を避けるために歯を守るためにマウスピースを作っていただきます。 ↩︎

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