好酸球性多発性血管炎性肉芽腫症(EGPA)の体験談【かりんさん】

  • 当サイトは、個人の貴重な経験を発信・共有することを目的としています。最新の医学情報・治療方法などの情報を提供するものではありません。病状や経過、治療への向き合い方などはそれぞれ異なりますので、必ずご自身の主治医と相談してください。
  • 体験談は医師によるチェックを行っており、明らかな間違いや誤解を招くような表現はないようにしていますが、なるべく発信者の生の声をお届けするために訂正は最小限にとどめています。

かりんさんのジャーニー

かりんさんのプロフィール
患者との関係性   本人
病気発症時のご年齢 30代
性別        女性
居住地区      青森県

病名        好酸球多発性血管炎性肉芽腫症1
診療科       免疫内科
治療箇所/部位   全身

あああさんのジャーニー

かりんさんの体験談

病気の診断

初期症状が現れた時期:2022年8月  病気判明の時期:2022年9月

初期症状

左手薬指、小指の辺りに軽い痺れが現れました。2

診察のきっかけ

今まで痺れの症状が続いたことはありませんでした。

日常生活に支障があるほどではありませんでしたが、今まで痺れの症状が続いたことがなかったので、気になり受診しました。

検査

最初は痺れの症状のみだったため、整形外科を受診した際は『肘部管症候群』と診断を受けました。

しかし、その後痛みも出始め、痺れも強くなりました。MRIを撮影しましたが異常はありませんでした。更に、手足に力が入らなくなり、麻痺状態になりました。

しかし、血液の好酸球に異常があり、専門医の大学病院に転院。

大学病院では、血液検査、骨髄検査、神経伝導検査、紫斑の出ている部分の皮膚の生検3を行いました。

病気判明

診断を受けたのは入院中ベッドの上でした。紙を掲げて、こうゆう病名でと指さしながら話し、これは難病ですと言われました。

当時、両手に麻痺があり紙を持てなかったので、先生に見えるように掲げてもらいました。

正直聞いたことない病名でしたし、長過ぎて覚えられませんでした。

しかし、病院も転々としましたし、激痛、痺れから早く解放されたかったので病名がついてホッとしました。

治療方針の検討

検討時期:2022年9月

選択肢

医師の提案した治療法に従いました。私の病気は難病のため治療法は確立していません。4その為、対症療法を行うしかありません。

方針決定

その為現在可能な治療を行うことになりました。

治療のプロセス・結果:薬物療法

治療の時期:2022年9月~2022年12月

治療前の準備

①グロブリン大量静注:2日かけて大量に点滴しました。

②ステロイドパルス療法:60mgから点滴で始め、退院前には飲み薬に変更しました。現在も飲み薬でステロイドを飲んでます。

③免疫抑制剤:点滴で行いました。こちらは期間を空け、3回行いました。

④アレルギー疾患治療薬:こちらも期間空けて3回、免疫抑制剤と交互に行いました。

こちらは今でも月1回注射しています。

治療中の出来事

担当医が自前のPCを持ってきてくれて、手に麻痺がある状態でも、使える方法を一緒に考えてくれました。PCを目で操作で操作の練習をさせてくれたり、マウスを使えるか試したりしました。

治療等の感想

ステロイドによる副作用が辛かったです。顔がまんまるに腫れた状態になるムーンフェイス5になった時は鏡を見てショックを受けました。更に、背中にたくさんの吹き出物もでき、こちらにも苦しめられました。とにかく痒かったのですが、手は麻痺状態でかけないため、ひたすら我慢するしかありませんでした。痒みを我慢することの辛さを身をもって感じました。

治療等の経過

入院前は我慢できない痛み、痺れに苦しめられましたが、治療を始め我慢できる範囲になりました。ただ、神経の修復は時間がかかるため、痺れはすぐに治らないと言われました。

感想と伝えたいこと

感想

この病気をきっかけに、手足に麻痺が残り身体障害者になりました。6

普通に歩くのは困難なため、車椅子や杖が必要になり、手の握力は落ち、日常生活は困難なことばかりです。人生はガラッと変わりました。

不便なことばかりですが、人生を諦めるわけにはいきません。

私の場合一時的な麻痺なため、リハビリ次第での回復が見込めるそうです。

実際、最初の頃は立つことすら出来ませんでしたが、リハビリを重ね、今は杖を使い歩くことが出来るようになりました。

諦めないことの大切さを身をもって経験しました。

伝えたいこと

この病気は今現在完治は見込めないそうです。一生付き合っていくしかありません。

痺れや痛みの症状もかなりの確率で残るようです。私も発症から3年ほどになりますが、痺れは常にありますし、痛みも時々あります。これもうまく付き合っていくしかありません。

希少疾患であり、難病なため、本やネットで情報を集めようにもほとんど情報はありません。

でも、同じ病気の人は日本のどこかにはいます。そのような人の体験談がブログなどで読めます。リアルな体験談が一番参考になります。ぜひ探してみてください。

一緒に治療頑張りましょう。


関連する体験談

  1. 【注釈】気管支喘息やアレルギー性鼻炎をもつ患者さんで、白血球の一種である好酸球が異常に増加して細い血管に炎症を起こし、血液の流れが悪くなって臓器の障害を生じる病気です。全身性の自己免疫疾患です。病気の原因は不明で、遺伝性はいわれていません。EGPAと略されます。 ↩︎
  2. 【注釈】初発症状としては、典型的な場合は、気管支喘息症状や好酸球性副鼻腔炎が悪化した後に、血管炎の症状が出現します。多くの患者さんで、血管炎による末梢神経障害によって、手足のしびれや麻痺(動きが悪くなる)がみられます。 ↩︎
  3. 【注釈】全身の血管に炎症が起こると、発熱、筋肉痛、関節痛などが生じます。血管炎が生じる部位により症状は様々です。皮膚に血管炎が生じると出血斑(紫斑)、肺に生じると咳や血痰そして息苦しさ、心臓に生じると動悸や心筋梗塞 、消化管に生じると腹痛や消化管出血、脳に生じると脳出血・脳硬塞、など重篤 な合併症も起こることがあります。 ↩︎
  4. 【注釈】副腎皮質ステロイド薬、抗悪性腫瘍剤(抗がん剤)・免疫抑制、免疫グロブリンなどを組み合わせて使用する治療法が、基準療法になっています。 ↩︎
  5. 【注釈】満月様顔貌と翻訳される医学用語ですが、顔が満月のように丸くなってしまう状態です。最もよく知られている原因はステロイドの副作用です。つらい経験でしたでしょう。 ↩︎
  6. 【注釈】一般的に、早期に血管に起こった炎症を抑えることで9割以上の症状は改善しますが、 末梢神経 の障害によるしびれは長く残ることがあります。
    10%未満の患者さんでは脳硬塞や心筋梗塞、腸穿孔、重症腎炎を生じ、手足の麻痺や腎臓や心臓の機能低下を残すことがあります。 ↩︎

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